eagleでシルクをカスタマイズする方法 -複雑な形状のシルク、トップ層のパターンにも応用可能-

eagleで文字をカスタマイズしたり、絵を入れる方法をまとめておきました。今回は文字を入れますが、同じやり方で、絵とか図形も入れられます。こんな感じに。

流れとしては、以下になります。

1. 入れたい文字や図形を用意する(イラレとかinkscapeとか)

2. dxfにする

3. import_dxf_polygons_v4.ulpでeagleのライブラリーにインポートする

4 プロジェクトのボードファイル(.brd)に載せる

では早速やり方を。それぞれの過程でちょっとしたコツがあるので、実際の例を挙げながら説明します。

手順はわかりやすい方でシルクのみのパターンで解説します。

まずは、入れたい文字を用意します。イラレ上で以下のような文字を入れます。(DINフォントが好きなので、それをシルクで入れたいのが理由です、イラレを使っているので、イラレ上での説明になってしまいますが、inkscapeでも同様なことができるはず。)

次に文字をアウトライン化します。

アウトライン化しました。

アウトライン化をしましたが、アンカーポイントが少ないとeagleにインポートした時にカクカクした状態になりますので、アンカーポイント追加します。

オブジェクト>パス>アンカーポイントの追加

2回ほどアンカーポイントの追加を行い、細かくアンカーポイントを追加しました。

ここが一個のコツですが、図形が円などで囲まれている(Aとか、OとかBとか)とeagleに取り込んだ時に認識してくれません。なので、囲まれている図形はすべて分割します。

線を以下のように引きます。(分割する場所はどこでも大丈夫です)

すべての囲まれている図形に線を入れていきます。

すべて線を入れたら、選択された状態で、”分割”を行います。パスファインダー>分割を行います。

分割が行われたら分割されている図形はまだグループ化されているので、グループを分解します。

分解後には、以下のように内側に不要なオブジェクトができているので、すべて選択して削除します。

これで、追加したい文字(図形)は用意できました。

これをdxfファイルとして保存します。

dxfに保存するときは、単位は㎜にします。

ここからはeagle側になります。

適当なライブリーファイルを作ります。すでにカスタムシルク用のライブラリーがあるので、そこに今回の文字をインポートするパッケージ名を追加します。

ここで、なぜいきなりbrdにインポートしないかですが、brdに直接追加をすると後で移動したくなった時に面倒だからです。インポートした図形は細かい線の塊で表現をされているので、移動するときはそれを全部選択して、移動させないといけないですが、それが結構厄介です。そのため、一度ライブラリーに登録をして、そこからbrdに追加すると移動が簡単になります。

ライブラリーにパッケージ名を追加します。

パッケージの編集の画面が開きます。

ここで、import_dxf_polygons_v4.ulpを開きます。

以下の画面が開きます。

設定を以下のように変更します。

import to layerをtplaceに(シルク層なので、tplaceにしましたが、他の層にすることも可能です)

Wire or PolygonをPolygon

Pen Widthを0.1に(これが一番細いので、とりあえずこれにしておきます。後で変更もできます)

exucuteを実行します。

こんな感じでdxfファイルがインポートされます。

たまに原点位置がぶっ飛んでかなり遠い位置にインポートされる時がありますので、何も表示されない場合は、ズームアウトしてみてください。(以下はその例、、かなり原点から遠いところにインポートされています)

中心に移動させておきます。

これで、ライブラリーに登録されましたので、保存しておきます。

次にこれを入れたいボードファイルを開きます。(以下はわかりづらいですが、円形の基盤です)

ライブラリーから先ほど保存した文字を選択して追加します。

無事に配置できました。

最終的にはこんな感じに。

以上です。

今回はシルクのみですが、それ以外にトップ層のパターンなども同じやり方でできますので、例えば以下のようなこともできます。

カスタマイズのアイデアによっては、いろいろと応用ができます。

パターンへの応用はまだ別のコツがあったりしますので、別の機会にまとめたいと思います。

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